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もやしもん Tales of Agriculture 9巻 第103話 酣(たけなわ)ではございますが 酵素って何?

もやしもん Tales of Agriculture:石川雅之著

第9巻 第103話 酣(たけなわ)ではございますが 酵素って何?

そう酵素は発酵に限らず生活の全てに関わる大事なモノ。

そこで今回はどうもメンドクサい酵素についてもサクっとやっつけてしまいましょうー。

酵素とは元々「酵母の中」とういう意味。「酵素」が認定されたのが酵母の酵素によるアルコール発酵によるものだったからです。

そもそも発酵も腐敗も菌によるものらしいと分かった頃の時代。菌は人と同じ生き物なのか無から現れる何かなのか学者の間でモメます。

そのうち菌も生き物と認められ菌が行う作用がいろいろある事が分かってくると菌そのものが何かをやるのではなく酵素が何かをやらかすんだという事がわかります。

しかし菌という生き物の力を借りないと駄目だというトコから話は進まず。

酵素は抽出が出来るただのタンパク質だと分かるまで100年かかります。

しかし一度分かってしまえば人間ももうコッチのものと酵素については20世紀に入ってから研究が飛躍的に進みます。

そして 今や酵素はありとあらゆる生物の行動の全てをつかさどるものだということが分かりました。

あなたが物を見、立ち、座り、呼吸し、ごはんを食べるその全てに酵素は関わっているのです。

ホモサピが作る酵素は、大きく分けて消化酵素と代謝酵素の2つ。その名の通り消化酵素は食べたごはんの消化に代謝酵素はその他の体の全てに用いられます。

しかし、ホモサピは、その酵素を作る量は、消化・代謝あわせて一定の限りがあります。ですからどちらをより多く作るかを常に体が判断し作りだしているのです。

その例として分かりやすいのは、病気になった時。体は病と戦うため代謝酵素をより作らねばなりません。だから消化酵素の生産を抑えるため消化に良いおかゆやうどんなどを体が自然に求めるのです。

酵素はもちろん作り出すだけでなく取り込む事も出来ますが、

食物酵素:発酵食品、野菜、果物、お刺身等からとれます。

先に述べた様に酵素はタンパク質なのでPhの変化・高温等でその力は失われるため生の食物でしか摂取出来ません。

体で作る酵素を大事に使うためにも食物酵素を取るのはとっても大事。

そのためにという訳でもなく自然と理にかなうのがいわゆる「食べあわせ」

食べあわせにもいろいろありますが酵素の視点で最もベストなのが焼き魚と大根おろし。

大根おろしによって食物酵素を取り込み焼き魚の消化を助け体内の酵素の消費を抑える事が出来ます。