酵素栄養学 ENZYME NUTRITION（邦題：キラーフード）：医学博士エドワード・ハウエル著
あなたの寿命は「酵素」で決まる。
酵素（Enzyme）酵素の働きである代謝によって、人間の生命は維持され健康が回復される。

　「酵素が不足して体内の代謝が低下すれば、肥満をはじめガン、心臓病、さらには老化などの恰好の餌食となってしまいます。酵素の浪費は、中高年における、まさに死という悲劇に直結しているのです。」

　ビタミンやミネラルが人間の体の構造や機能に果たす役割については、専門家ばかりでなく、一般の人々もかなり知識をもっています。しかし、所詮ビタミンやミネラルは、「助酵素」あるいは「補酵素」と呼ばれる役回りにしかすぎず、主役はあくまでも「酵素」なのです。

　この酵素に対する考え方のひとつとっても、日本の栄養学は以上に遅れているといわざるをえません。日本の栄養学は「カロリー」を主体とした学問ですが、この本を読んで、生の食べ物のカロリーと調理・加工された食べ物のカロリーとは違うことを知ればいかに机上でのカロリー計算が無意味であるかに気づかされることでしょう。

　いうまでもなく、私たちが食べた物はよく消化されなければ、それらに含まれている栄養素も吸収されず、体内でも利用されません。しかし、この大切な消化作用も消化酵素がないと働かないのです。

　そして、この消化酵素自体も、食べ物に含まれている酵素を利用しなければ、体内でその酵素を盛んにつくり出している器官に負担が生じ、そしてその影響が体内のさまざまな組織や器官に現れることになってしまいます。

　本書をお読みいただければ、ガンや心臓病、糖尿病、関節炎、肥満などといった慢性病が、なぜ近年これほど増加してきているのか、ご理解いただけるはずです。極端な言い方をすれば、ほとんどの現代病にこの酵素の不足が関係しているのです。

　ハウエル博士が指摘しているように、酵素によって人間の生命が存在し、体内の酵素がなくなったときに人間は死ぬーこの厳粛な事実を知っていただきたいのです。そして、酵素は使えばなくなる消耗品であり、私たちの体内の潜在酵素は限りある資源であるということも理解していただきたいのです。これこそが、ハウエル博士が本書を書いた理由だからです。

　私たちが健康で長生きできるかどうかは、酵素次第です。酵素についてもっとよく知り、いかに自分の潜在酵素を浪費せずに長持ちさせるかの方法を知っていただきたいと思うのです。